モダン浪漫の画家 高畠 華宵

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 妖しくも美しい 少年たちの群像。地上のものとは思えない、艶やかな姿。
 
~~~  華宵好みの君が行く  ~~~
流行歌の一節に引用されるほど、華やかな時代を築いた画家
 
< 高畠 華宵 タカバタケ カショウ
 
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高畠 華宵 wiki
高畠 華宵 大正ロマン館HP
 
    
 
「中将湯」の広告から始まった華宵画は、
少年・少女雑誌の挿絵で爆発的な人気を確立しました。
大正末期には、雑誌の売上を左右する影響力を持ち、
精密なペン画は( 当時の印刷技術に貢献した )という説さえあります。 
 
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 華宵の描く人物には (私見ですが) 少女の雰囲気を感じません。
妖艶すぎる姿態とまなざし。
艶やかな筆の華宵画は、美少年と婦人を描くためのものだったのでしょうか。 
 
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昭和モダンの時代、衣装デザイン・プロデューサーとしても活躍した華宵。
洋装と着物を見事に融合したそのセンスは、現代では考え付かないような大胆さ。
明治期から昭和にかけての服飾・髪型の変化が、
華宵の眼を楽しませていたのかもしれませんね。
 
 
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栄華を築いた華宵にも、戦争が陰を落とします。
戦後の日本は漫画文化に変わり、華宵画は第一線から遠のいていきました。
ある資料本に「 日本画の転向に取り組むも失敗 」という記述があります。
厳しい主従関係に支えられた当時の環境下で、日本画の転向は困難だったかもしれません、、、、、
 
不遇の時を過ごした華宵は、実兄との和解によって静かな余生を過ごします。
そして最期に、最も幸せな晩年が訪れました・・・・・!。
 
ファンであった弁護士・鹿野啄見氏(弥生美術館 創設者)との交流。
現在へと繋がる、華宵画の再評価です★ 
 
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花巻市萬鉄五郎美術館で開催された「 大正ロマン 昭和モダン展 」
この展示会で、未完成の(華宵の原画)を、間近で見ることができました。
 
完成前だからこそ見て取れる、華宵の高い技術。
 
 それは考えられないほどに細く、繊細な筆使い。
丹念に塗り重ねられたと思われる、流れるような彩色が施されています。
 
本物の華宵画は、想像を遥かに超えた素晴しさ。
私は長い時間、華宵の小宇宙に入り込んでいたのでした・・・・・☆★
 
 
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