セーラとエミリー ②
お父さまがインドに旅立ち、部屋でひとり、エミリーとお話するセーラ。
自分の話が分かり、お話ができたらどんなに楽しいかを思いを巡らします。
( 「 あんたがお話できたら、どんなにいいでしょうねえ。」)
そして「 人形の秘密 」を想像するセーラ。
(「 お人形は、人間には秘密にしてるけど、いろんなことが出来ると信じているの。」)
(「 本当は話したり、歩いたりするんだわ。でも、部屋にだあれもいないときだけそうするのよ。それがこの人形の秘密なの。」)
・・・子供時代、こんな事を想像しませんでしたか?。(^_^*)('-'*)
~~~ 物語は、誰もが知っている、つらい展開を迎えます。~~~
虐待にも近い、セーラへの待遇。それは読んでいても辛く、痛ましくなります。
逆境の中でも誇り高い = リトル・プリンセス・セーラ =
そんなセーラが、ついに怒りの感情を爆発させるシーンが登場します。
( セーラが小さな胸が煮えくり返るような気持ちで、屋根裏に上がっていった。エミリーの目はまったく虚ろに見え、手足がいかにも無表情に思われた。それで、セーラはつい、我慢ができなくなった。)」
(「 あたしはもう死にそうだわ。」しかし、エミリーはただ見ているだけだった。(中略)「 あたしは泥だらけ。なのにみんなあたしを嗤うのよ。ねえ、聞いているの?。」)
( エミリーの虚ろな目と、顔を見ているうちに、セーラはむらむらっと腹立たしさに襲われた。)
( 手を乱暴に振り上げて、エミリーを椅子から叩き落として、わあっと泣き出した・・・。泣いたことのないセーラなのに。」)
(「 あんたなんか、ただの人形なんだわ!。・・・人形よ!・・・人形よ!。あんたなんか、何が起ころうとどうだっていいんだわ。心なんてないんだわ。ただの人形なんだもの!。」)
・・・このくだりにはとても驚き、また非常に印象深い場面となりました・・・。
小公女セーラと、人形であるエミリーちゃん。
人形が(ホラーの小道具)ではなく(重要な役目を担った脇役)として書かれた作品でもあったのです。
泣きやんだセーラ。( エミリーのガラスの目にも、同情のようなものが浮かんでいるようだった。セーラはエミリーを拾い上げた。すると、後悔の念がわいてきた。)
( セーラは少し微笑み「 あんたはお人形でいるほかはないのね。おがくずの人形に、それ以上のことは無理なんだわ。」そういってセーラはエミリーにキスをし、服をちゃんと直して椅子にもどした。)
・・・この場面は、セーラが(人形への思い込み)から卒業する意味でもあるのでしょう。
この直後から、「インドの紳士」から、屋根裏への贈り物が届けられます。
その後は、誰もがご存知の、幸せな展開ですね☆。\(^o^)/ 「 小公女セーラ 」という児童文学の名作です。
その当時、タカラから発売された「セーラ人形」。原作に忠実な作りであったことも分かりました。
セーラとエミリーの人形物語。人形好きにとっては、感慨深く&憧れの物語★。
~~~それは皆が「 エミリーちゃんとの出会い 」を求めているからなのかもしれません。~~~
(*'-')ノ~。.*・゜."* 。~ (^-^*)/