令女界

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時代は昭和モダンに飛びます。若いご婦人向けの「 令女界 」昭和13年10月号。
表紙画は、蕗谷虹児。りんどうの花を片手に、白樺と馬のいる秋の高原が描かれています。

戦前の雑誌文化の輝きは、この昭和13年までがギリギリの一線。
この翌年あたりから戦争色が強くなり、軍部からの言論統制が厳しくなっていくからです(・_・;)

「令女界」は、結婚前の若い女性が読者対象。内容には(美容や恋愛相談)も少し含まれていて、当時の婦人雑誌としては先端的な構成。

それは「昭和モダン」が身近に浸透してきた証しであり、同時に都市化の兆しの表れでした。
70年(!)の時代を超え、当時の読者さん以上に興味を抱きながら、覗いてみると・・・。

化粧品の広告や洋装。洋画と洋楽のコラム。宝塚の記事と娯楽映画の紹介。( 名作「愛染かつら」も掲載 )叙情的な詩も含まれていますが、都市型で華やかなのが「令女界」の特徴です。

だけど・・・!。このような華やかな記事が楽しめたのは、この昭和13年頃まで。
この昭和モダンな婦人雑誌にも、ほんの僅かながら忍び込む=「 戦争の影 」=

資生堂の広告の隣に、戦機に乗る女性の写真。婦人服の記事には「国防服」・・・。

「 モダンな西欧文化と和の融合 」
令女界に限らず、この年発行の雑誌は「 戦前文化の最後の輝き 」を放っています。

翌年以降から雑誌には監視が厳しくなり、ほんの数年後に厳しい戦時下を迎える事になる史実。

もちろん、戦時下の後に新しい時代を迎えることも解ってはいるのですが、、、、、
少し胸が痛む、昭和13年のモダンガールです。。。