日本人形の通信講座 (昭和30年代の資料より)

 
オークションで古書を探していたら、面白そうな冊子を見つけました。
昭和30年代の人形界資料として、大変に充実した内容でした!。
 
【 月刊 にんぎょう  昭和35年 5月号  発行 日本人形作家協会 】
 
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内容は主に 「日本人形の作り方」 が中心です。
戦前からの流れを汲んで、(人形作り)は、当時人気の手工芸でした。
 
「 さくら人形 」と呼ばれていた、手作りの日本人形(尾山人形)
谷崎潤一郎の「細雪」では、末妹の妙子さんが人形作家でしたね☆
 
 
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※ 昭和36年 9月号より ※
 
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素体から着物作り。そして日本髪を結い上げるなんて・・・・・!!
手作業で作り上げる、さくら人形。
 
相当の器用さがなければこなせない。気が遠くなるような長い工程。
昔の手作りのスキルの高さが解ります★
 
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同誌には 「博多人形」 「御所人形」 も紹介されています。
※ (平田郷陽) (小島与一) 両氏の作品も掲載されていました!
 
 
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「 現代的 」=今ならば「 昭和レトロモダン 」な人形の数々。
そのデザインは今よりもずっと洗練されていて、モダンアート。
 
 
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「 こけしコンクール 」の記事。
デザイン・形状が凝っていて、現代よりずっと斬新です・・・・・!
どのような配色だったのでしょうか?カラーで見てみたい、モダンアートなこけしたち☆
 
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「 月刊 にんぎょう 」本誌には、着物や歌舞伎についての連載記事があります。
日本人形制作には必要な知識でもあるのでしょう。
 
確かに人形は、女性の姿を(形)として映した物。
日本画をポーズの参考にし、衣装の変遷と古来の風習を辿る。
 
難易度の高い「さくら人形」が、流行した時代があった事。
当時の( 手作り技術の高さ )と( 根気 )にも感心してしまいます。
 
作り手の女性たちを支えたのは、美しい物への憧れ。
歴史情緒と衣装文化に対する、深い想いを感じるのです・・・・・!。
 
 
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