竹宮恵子さん(銀色の五月 雨の庭)
西洋館に住む老婦人。お茶のご招待を受けた女の子。・・・・・別世界な設定!!
70年代のドラマや少女マンガには、この組み合わせがよく登場したような気がします。
「 ふっと だれかが 見ているような気がして 」
立派な椅子に腰掛けた愛らしいお人形が じっとこちらを見ています
「 それをひと目見た私は 雷に打たれたように驚きました! 」
ビスクドールとの運命的なシーン!!
そうそうそう☆これこれ~~っ!! 今でも待ち焦がれる出会いそのもの!!
「 ずっとずっと長いこと 私が信じてきたひとつのこと 」
「 きっといつか 一生に一度 自分だけの人形にめぐりあうと 」
ひとつひとつのモノローグは、子供の頃にぼんやりと夢見ていた願い。
近い将来、老婦人からビスクドールを譲り受けることになる少女。
「 あなたの行くところが決まりましたね。良かったこと・・・・・・。」
子供の頃の夢は、竹宮恵子先生の筆でカンペキに描かれていたのでした。
惜しむらくは、この作品をリアルタイムで読んでいなかった事。
当時の自分は( 主人公の少女 )と近い年齢でした。
少女に人形を譲り渡す決心をする、老婦人。
( 人形との出会いを望む少女には、その夢を叶えてあげたい )
自分の希望もまた同じ。
美しい人形は人手を渡り歩き、数奇な運命を背負うようです。
いつの間にか時は流れ、少女の時代も過ぎ去って。
私自身が、この老婦人の心境に近づいているのでした・・・・!。
漫画雑誌「 リリカ 」 サンリオ発行